2011年05月02日

アニメ「怪盗グルーの月泥棒」 2010年

製作: 日
年数: 2010
時間: 164
出演者: 声) 平野綾 杉田智和 茅原実里 後藤邑子 小野大輔
内容: 一大センセーションを巻き起こした谷川流原作の大ヒットTVアニメ初の劇場版。クリスマスを間近に控えたある日。いつものように登校したキョンは、後ろの席にいるはずのハルヒの不在に気づく。戸惑うキョンをさらに驚かせたのが、彼を殺そうとして長門に消滅させられたはずの委員長・朝倉の姿だったのだが…。



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ユニバーサル・スタジオと「アイスエイジ」シリーズのプロデューサー・クリス・メレダンドリのコンビで贈る、アトラクション3Dムービー。

子供向けのアニメ映画としては、堅実で安定した作り。それだけに、特に目新しさも驚きもなく、よく言えば上手くまとまった、悪く言えば可もなく不可もない、ごく普通の出来。

嫌がらせを生き甲斐とする怪盗グルーと、親が欲しい孤児3姉妹が、ひょんな事から一緒に暮らす事となり、いつしか本当の親子のように強い絆で結ばれていく、といった、この手の映画にありがちなド定番ストーリーで、それなりに見所はあるものの、一つ一つのパーツが煮詰め不足なせいか、どうにも物足りなさを感じてしまう。

例えば、グルーはなぜ怪盗になったのかや、他の怪盗と比べてどういう立場にあるのか、母親との間に軋轢なりコンプレックスなりはあったのか等、もう少し掘り下げて見てもよかったように思う。

銀行が「君の成果は云々」と言っていたが、ならばいっその事、怪盗のランキングでも出し「君は今、下から数えてこの辺だよ」といった具合に示した方が、観客にも分かりやすく、ついでに他の怪盗達も仕事ぶりなども紹介すれば、グルーの作中でのポジションをより明確に伝えられたのではないだろうか。

3姉妹に関しても、施設の他の子達との関係、それこそ、おしおき箱に入れられていた子と、なんらかの絡み(施設の脱出を手伝う、悲しむ姉妹に何かしらの助言をする、等)があってもよかったところ。

様々な発明品や、遊び心満載のアイディア、仕掛けは楽しく、いかにもカートゥーンらしい動きにも好感が持てるものの、そのほとんどがお世辞にも効果的な使われ方をしていたとは言い難く、単発、単調に終わっていたのも、惜しいマイナスポイント。

特にロケットで月を盗みに行く件は、もっとベクターとの熾烈なデッドヒートを繰り広げた挙句、実はピラミッドと同じく風船と入れ替えられていた、ぐらいの盛り上がりは、正直ほしかった。

縮ませ光線銃を取り返すために、ベクターの屋敷へと忍び込む一連のシーンは、非常にスリリングで面白かっただけに、そんな場面がもう少しあっても。

余談だが物語後半、あれだけ苦労して侵入していた屋敷に、あんなにアッサリ入ってしまうのは、何とも解せない。グルーが激怒していたから、と言われればそれまでだが、ホオジロザメをステゴロで倒せるなら、最初から壁突き破って入れよ、とか思ってしまう。

モノとしてはそれほど悪くないが、未回収・未消化要素も多く、また「家族愛」という本作のテーマを考えると、若干コースと手段を間違えたかな、という印象が残る。

せっかく山寺宏一さんが、実写で出演されているのに(違)、非常に残念。

ここ最近、立て続けに良質な子供向けアニメ映画を観たせいか、どうしても辛口になってしまうが、こればっかりは仕方がない。

逆説的に、改めてピクサーとドリームワークスが、いかに優秀なプロ集団なのかという事を思い知らされた。酷な言い方だが、このレベルであの二大巨人の牙城を崩す事は、到底叶わないと断言する。

前にも書いたが、大人はもっと子供向け作品というものに、真剣に向き合うべきなのではないだろうか。


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posted by Pixy at 04:44| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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